Command Line Toolsを使ってwxWidgetsをmacOSにインストール
こちらを参考にしました。Xcode用のプロジェクトファイルもあるようですが、こちらのコマンドラインツールを使った方が色々と融通が効いていいようです。参考サイトの手順をほとんどそのまま従うだけでした。手元はmacOS 10.12.6で、g++のバージョンを表示させるとApple LLVM version 8.1.0 (clang-802.0.42)と出ます。
まず、こちらからソースファイルを落としてきます。これを書いているときの安定版は3.0.3でしたので、Source for Linux, OS X, etcをダウンロードしました。
それぞれstaticとdynamic、releaseとdebugのそれぞれ4通りの組み合わせでディレクトリを作ります。ここでは、解凍したディレクトリの中にbuild-static-release、build-static-debug、build-dynamic-release、build-dynamic-debugくらいを作ります。それぞれその中に入り、build-static-releaseでは
../configure --disable-shared --with-osx_cocoa --with-macos-version-min=10.7 --enable-unicode --prefix=/usr/local make sudo make install
build-static-debugでは
../configure --enable-debug --disable-shared --with-osx_cocoa --with-macos-version-min=10.7 --enable-unicode --prefix=/usr/local make sudo make install
build-dynamic-relaseでは
../configure --with-osx_cocoa --with-macos-version-min=10.7 --enable-unicode --prefix=/usr/local make sudo make install
build-dynamic-debugでは
../configure --enable-debug --with-osx_cocoa --with-macos-version-min=10.7 --enable-unicode --prefix=/usr/local make sudo make install
要は、staticでは–disable-sharedをつけ(dynamicではつけない)、debugでは–enable-debugをつける(releaseではつけない)だけです(後のオプションは趣味ですw)。これで4通りのライブラリが/usr/local/lib以下に作られます。
configureを実行した時点で、各サンプル用のMakeファイルも自動的に作ってくれます。それらをコンパイルするには各ディレクトリの下に作られたsampleディレクトリ以下に一緒に作ってくれます。ここでは最低限の画面を作成するminimalを例として使いたいと思います。例えば、staticリンクのreleaseですと、「build-static-release/samples/minimal」以下にMakefileが作られます。ここで
make
と実行すると、minimalという名前の実行ファイルが作られます。
./minimal
で実行できます。
今ではこれだけでできたのですが、昔は色々と苦労なさったようです。OS付属の開発環境が良くなったことや、この方自身も報告を上げてくださっていたりして、色々とよくなってきているんだと思います。
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